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紫根染 |
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(岩手県) | ||||||||||||||||||||||
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紫草(むらさき)の宿根を紫染(やや鈍い赤味を帯びた紫色)に 使う事から紫根染という名称が付されたものですが、 昔は奥羽地方一帯から関東地方、近江、大和、四国地方にまで、 この紫草は栽培され広く染料として使われたものです。 この南部紫染は、はじめ“岩手染”の名のもとに、遠く鎌倉時代、 すでに天下に周知されていましたが、 南部信直公の盛岡治城以後、代々国産として保護奨励され、 南部紫と呼ばれるようになりました。 またこの地方には南部茜染(茜草の根ー黄赤色を染料とし主に絹染に使われ、 特に王朝時代の朝服には盛んに使われています。 当時は紫草と同じく本州、四国、九州等に自生し、 特に河内産が最良とされていましたが、現在は岩手、秋田の両県地方でのみ栽培されています。) といのがありますが、前記南部紫の姉妹染として、共に昔からこの地方の特産とされてきたものです。 南部紫と茜染は、いまでは岩手(盛岡市)、秋田の地方のみに残っていますが、その染料としては、 山野自生の紫草根または茜草根などを用い、 きわめて煩雑な手数と永い日子を費やして染め出されています。 南部紫と茜染は、色彩が沈着優雅で深見があり、かつその染ムラに特徴ある美しさを持っており、 昔から陰湿を駆り、疫癘を除く効果があると言い伝えられています。 現在では盛岡市を中心に、一般衣料地・帯地・夜具地・座布団地・クッション・ネクタイ・壁掛・染額・ テーブルセンター・暖簾・袋物類・紐類など 広く趣味的なものも生産されています。 |
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