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冷 染 (正藍染) |
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宮城県 | |||||||||||||||||||||
岩手県の県境に近い宮城県栗駒からさらに奥へ入ったところに、正藍染の千葉あやのさんの工房があります。 この地方の正藍染は、昔はかなり広く行われていたものらしいのですが、 昭和三十年四月に重要無形文化財に指定された頃には、 この技術を継承している者は千葉さん一人でした。 藍草を植えて染料である玉藍を作り、 一方に麻を植えて糸をとり、これを織って染色するという徹底した一貫作業が行われます。 藍はちぢみ藍を用います。 米の田作りと時を同じく、四月中旬に種を蒔き五月末に移植、 七月上旬に第一回の刈り取りをし八月に第二回の刈り取りをします。 刈り取ったらすぐ葉を手でこぎとり、 天気の良い日に乾燥して二回くらいもみあげ、俵に詰めて天井にに吊るしておく、 一月になって藍葉をだし水で洗う。 土間にもみがらを二寸くらい敷き、その上にわらを並べ、 更にむしろをかけ洗った藍葉を積み上げます。 その上からわらを並べ30〜70kg.の重さをかけます。 三、四日すると発熱、一週間か半月ごとに手がえをして四月までそっとしておきます。 四月、藍葉を床から出して臼に入れ、搗いて12cm.ぐらいの藍玉にします。 よく乾かして俵に詰めます。 夏になったら藍玉を一斗分木桶にい入れ、その上に木灰五升と体温に近い湯二斗を入れます。 このように通常用いられる藍建てとは異なった原始的な方法がこの藍染の特徴となっており、 人工加熱は最初に入れる温湯のみです。 |
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